Maca(Red) / アブラナ科マメグンバイナズナ属 Lepidium meyenii
ペルーからボリビアにかけてのアンデス山脈高地(4000m前後)原産。インカ帝国以前のコリャ王国の時代から神事、食用及び薬用目的で栽培されてきた作物。標高の高い乾燥した痩せ地の厳しい環境に適応した強い生命力がある。機能性の低下や更年期の諸症状、不妊に用いられる栄養サプリメントとして知られる。本種は無肥料無農薬栽培で採種したタネ。
葉はセルバチコルッコラのような切葉でロゼット状、草丈は5センチ位と小型で地上部はあまり大きくならない。根は直径2〜3センチ位まで肥大しカブに似るが完全に地中に潜る。全草に他のアブラナ科野菜にはない独特の強い匂いがある。葉はカラシナのような辛味と苦味がある。根には微かに甘味も感じられる。
全草利用可。葉は果物と一緒にジュースに混ぜて利用される。根は加熱調理したり、乾燥させてから粉に挽いて、パンを焼いたりスープにする。大きく育った根は流水で洗ってから天日干しで2ヶ月ほどかけてゆっくり乾燥させた後、ジャガイモのように貯蔵される。小さめの方が繊維が少なく味が良い。強壮効果が高いため、インカ帝国では戦時以外に兵士が食べることを制限し、逆に性欲を抑える効能があるとされるマシュア(Tropaeolum tuberosum)を食事に取り入れたという。また、アンデス山脈の厳しい生育環境下で繁殖率が低下するヨーロッパからの導入種の家畜に餌として与えると改善効果があるという。
秋9〜10月、春3〜5月(冷涼地)
埼玉県
2022年7月
85%以上
なし
なし
4〜5月(秋まき)。ペルーでは播種から約8ヶ月で収穫。
秋9〜10月、春3〜5月(冷涼地)
20℃前後
タネが小さいので、セルトレーに播種し本葉が展開してから移植するのが良い。
薄く。(通常タネの厚みの2、3倍)
10〜25℃(高温多湿に弱い)
条間20cm株間15cm位に定植。冷涼な高原地帯の適度に水はけの良い土壌を好み、高温多湿を嫌う。アブラムシが非常につきやすいので防虫ネットで被覆する。中間地、暖地では夏越栽培は困難(気温30℃位になると枯死する)。生育が緩慢なので、大きく育てるのは難しいが、豆粒程度の大きさの根部でも味や匂いは十分楽しめる。連作を嫌うので、5〜10年作付けを空けるという。
アブラナ科野菜に準じ、秋まきして収穫したものから良い株を選び、葉を切り落として30〜50cm間隔で定植。越冬・抽苔開花させ、莢が茶褐色になったら刈り取る。着莢後は鳥による食害に注意する。雨の多い地域では雨除けハウスを推奨。
不詳。(一般アブラナ科菜類に準じ常温で2〜3年と思われる)
不詳。
よく乾燥させ、お茶の缶などに入れ冷蔵庫の隅に。